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ピックアップ事例

山科医療介護連携ネットワーク(平成27年稼働)
洛和会ヘルスケアシステム(京都府京都市)
075-593-4111 公式ホームページ

※平成29年2月時点(ただし、登録患者数や参加機関数は、平成28月9月末時点の情報を掲載)

運用step

1.運用に向けた文書作成

岡山の「晴れやかネット」など他地域の医療情報連携ネットワークの文書類を参考として、実証部会において作成した。

図表:作成した主な文書類
種類 規程名
個人情報の管理
  • ・個人情報保護方針
  • ・セキュリティポリシー
  • ・運用管理規程
同意
  • 個人情報の共同利用に関する同意書
  • 同意撤回届
申込
  • 情報システム利用申請書
マニュアル
  • 患者説明書
出所:洛和会ヘルスケアシステム提供資料

2.システム運用保守体制決定

(1) システム保守内容

洛和会ヘルスケアシステム医療情報部担当者(1名)が平日10:00~16:00に実施しており、サーバ容量のメンテナンス、常駐プロセスの確認と必要に応じ再起動などの対応を行っている。

(2) 問い合わせへの対応方針

問い合わせ対応は、事務局担当者(1名)が10:00~16:00に実施している。

3.参加機関の募集・説明・契約

(1) 募集方法

運用開始にあたり、実証に参加した機関に加えて、洛和会ヘルスケアグループ傘下の介護事業所を対象に、説明会を実施して山科医療介護連携ネットワークへの参加機関を募集した。平成27年12月から平成28年2月にかけて開催し、計41事業所が運用開始時の参加機関として参加した。

(2) 参加機関への教育、訓練

参加機関登録後に、参加機関内で山科医療介護連携ネットワークの情報を参照する利用者の登録を実施した。参加機関は、利用者名などを記載した情報システム利用申請書を事務局に提出し、事務局は情報システム提供者への登録指示と利用開始の連絡を行う。

図表:参加機関の利用者登録の流れ
図表:参加機関の利用者登録の流れ
出所:洛和会ヘルスケアシステム提供資料

また、事務局では医療情報を参照する利用者を対象に運用講習会を開催し、システム利用に際する申し込み方法、同意取得方法、ログインおよび画面閲覧方法、入力方法、関連システムへの入力データの反映範囲と確認方法などの指導を実施した。

運用講習会ではシステムの操作説明を実施したが、それでも操作方法がわからないという利用者に対しては、事務局が各参加機関に出向いて操作方法の説明を行った。利用者の中には、山科医療介護連携ネットワークのシステムではなく、iPadの基本的な利用方法(画面自動回転の設定方法など)がわからない場合もあったが、各施設のiPhone利用者が説明を行うことで、習熟が進んだ。

(3) 参加機関数

平成28年9月現在で、3病院、2診療所、11訪問看護ステーションの合計16施設が山科医療介護連携ネットワークに参加している。

現在は洛和会ヘルスケアシステムグループ傘下の医療機関や介護事業所が主な参加機関である。

4.設備工事・導入

参加機関が運用講習会を受講した後に、利用IDとパスワードが発行され、設置事業者が参加機関への機器の設置工事およびソフトの導入、システムの動作確認を実施した。

5.参加患者募集

(1)同意方法
<同意方法>

同意方法は、施設同意(患者が閲覧を許可する施設単位で同意を行う)を実施している。医療情報連携ネットワークを運用する側から見ると、全ての参加機関の閲覧に一括で同意を得られると負担が少ないが、医療関係者であっても患者が見られたくない場合もあると考えて上記の運用とした。ヘルパーなどには情報公開はしていない。


<同意取得フロー>

同意説明書、同意書、同意撤回書に基づき、各参加機関で患者からの同意を取得した。患者同意は、患者、事務局、病院、診療所、システム事業者など様々な主体間で情報をやりとりする必要があるため、具体的に誰がいつ何をどうするのかを細かく定めた同意取得フローを作成した。

図表:患者登録のイメージ
図表:患者登録のイメージ
出所:洛和会ヘルスケアシステム提供資料
図表:同意取得フロー
図表:同意取得フロー
出所:洛和会ヘルスケアシステム提供資料
(2)参加患者数

山科医療介護連携ネットワークに登録している実患者数は平成28年9月時点で1,186名(うち訪問看護ステーションの在宅医療患者は65名)である。平成27年12月から参加患者家族の募集を始めているが、実証とは違い期間限定でないため同意取得が難しい部分がある。

6.評価・課題整理

(1) 満足度の把握状況

システム利用者へのアンケートや訪問看護ステーションでの訪問看護師の残業時間の変化を記録して、満足度やシステムの効果を測定している。

ネットワーク利用者(訪問看護師)にアンケートを実施したところ、システムを「使いやすい」と回答した割合が約9割、「業務が効率化された」と回答した割合が約8割であった。

図表:訪問看護師へのアンケート調査結果
質問項目 回答率(N=7)
月末の業務軽減はされているか? 100%
残業は減ってると感じているか? 86%
緊急時患者宅へ早く行けるようになったか? 86%
業務にゆとりはできたか? 57%
利用者とのコミュニケーションの質向上はしたか? 14%
利用者の(IT使用への)抵抗感はあるか? 0%
出所:洛和会ヘルスケアシステム提供資料より作成

訪問看護師の業務効率化効果を測定するため、1日平均残業時間(訪問件数1件あたり)の月別平均値を測定したところ、システム導入前と比較して、システム導入後は約10分程度短縮されることがわかった。

図表:訪問看護師の残業および出勤前余裕時間の推移(※2月よりシステム導入)
図表:訪問看護師の残業および出勤前余裕時間の推移(※2月よりシステム導入)
出所:洛和会ヘルスケアシステム提供資料
(2) 周知、広報

ホームページ上で広報を行っている。

(3) 医療情報連携ネットワーク利用状況(医療介護情報連携基盤の訪問看護師による患者情報閲覧)
1)延べ患者数

山科医療介護連携ネットワークに登録している実患者数は1,186名である。また、平成28年4月~7月にかけて、医療従事者が閲覧した登録患者数(延べ)は、5,998名であるため、4か月間に患者1人あたり平均5回程度、医療情報連携ネットワークを活用して患者情報が参照されていることになる。


2)システム利用者一人当たりのシステム利用回数

システムへのログイン回数は、19,550回/月である。なお、ログイン回数は、訪問看護師1人が、1日の患者訪問を行うにあたり、3回程度ログインしている計算となる。ログインする時間帯は、患者の訪問中(バイタルなどの記録)、帰社の記録(連絡ノートなどの記録)時、訪問前後や深夜の確認(翌日または当日の事前情報確認)時である。

図表:システムを利用する時間帯(医療介護情報連携基盤の訪問看護師による患者情報閲覧)
図表:システムを利用する時間帯(医療介護情報連携基盤の訪問看護師による患者情報閲覧)
出所:洛和会ヘルスケアシステム提供資料
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