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ピックアップ事例

おきなわ津梁ネットワーク(平成25年稼働)
沖縄県医師会(沖縄県)
098-888-0087 公式ホームページ

※平成30年3月時点

構築Step

1.工程管理

工程管理は、県医師会事務局および事業者である合同会社イアクームが担った。平成22年11月にプロポーザルによってシステム事業者を決定し、23年からシステム構築が本格的にはじまった。平成24年10月の仮稼働までの期間は、2カ月に1回のペースで作業部会を開催し、各部会のメンバーに要件定義のためのヒアリングを重ねた。

2.仕様書作成・調達

システム事業者は構築経緯と専門性で役割分担

システム事業者は、以前から連携パスのオンライン化を担当し、新ネットワークへの移行を担当する株式会社新世紀システムズ、中核病院とクリニックとのシステム連携を担当する中部システムサポート株式会社、県内の電子カルテで大きなシェアを持ち、システム拡張・SS—MIX2対応を担当する株式会社ソフトウェア・サービス、全般のシステムコンサルティングを担当する合同会社イアクームの4社を選定した。


システム事業者は検討段階からオブザーバーとして部会に同席し、議論の経緯を見守った。「事業者任せにならず、県医師会が主導権を持てるよう勉強を重ねました。システムの知的財産権も県医師会が保持しています」(県医師会・徳村氏)。

3.要件定義・設計

1) 地域医療連携パス

以前からの「脳卒中」「糖尿病」「心筋梗塞」の3疾患の地域医療連携パスの連携を継承し、急性期・回復期・維持期に分けたパス情報が共有される。


2) 健診データ

健診データは保険者(国保・協会けんぽ・後期高齢医療連合)の事務所に設置された端末を介し、検査事業者から送付されたデータをアップロードして収集、同意書を取得した利用者のデータのみを自動的に取得する仕組みを構築している。データは種類を問わず全てが蓄積される。各データに基準値を設定し、異常値は表示を変えるなどの機能も備えている。


3) 検査データ

検査データは、病院等院内に検査部門を有する施設からのデータは院内の検査部門から、診療所等検査業務を外注している施設の場合は外注先の検査会社からデータがネットワークに送付される。施設ごとのニーズに合わせてデータを独自に加工・利用できる機能も搭載した。


4) その他の機能

・特定保健指導支援ツール:特定健診の結果を集積、階層化して、保健師が改善指導をするフローを管理できる

・地域包括ケア:29年から稼働した機能で、処方・調剤情報、歯科情報、ケア情報などを連動し、在宅医療・介護事業者の連携をはかる。処方情報は院内処方の場合はレセプト情報を取得、院外処方の場合は薬局の調剤システムからアップロードする。歯科や介護などは現在の時点では手作業で情報入力・文書添付を行う。


5) ビューワ

既存システムに依拠しないため、ビューワも独自のものを設計。電子カルテシステムを導入する中核病院のデータであっても、津梁ネットワークの独自ビューワでデータを閲覧する仕組みを採用した。


6) セキュリティ

利用者ごとに発行されるID・パスワードに職種を紐付けることで、職種ごとに閲覧できるデータを制限している。


7) 利用者の紐付け・名寄せ

利用者カード(利用者番号)を発行後、利用者が各施設で利用者カードを提示することで開示への同意をしたと見なす方式を採用している。医療機関では医師がバーコードで利用者カードに記載された利用者番号を読み取り、当該医療機関固有の番号(カルテ番号等)と紐づける。2回目以降の受診時は、カルテ番号のみで津梁ネットワークのデータが呼び出され、紐付けたデータが共有される。患者が別の医療機関を受診した場合は、その都度、初回時に利用者カードを提示する必要がある。



健診データは利用者の「氏名・生年月日・性別・保険者番号」によって紐付けされ、過去データは8年分さかのぼって蓄積されている。「健診データにはカルテ番号がないのでこの方法を採用しました。ただ、沖縄にはミドルネームを持つ方も多くいらっしゃる等、氏名の不一致で紐付けできないケースもあり、人の目による確認も行っています」(県医師会・徳村氏)

4.構築

汎用システムを採用しなかったため、すべての機能を一からつくる必要があった。おおよその仕様で開発し、修正を繰り返すというアジャイル開発方式を採用し、リスクを抑さえながら1年半ほどの期間を構築にあてた。「必要なシステムを徹底的にこだわった結果、ベンダーが提示したシステムを一から作り直させたこともありました」(ネットワーク事務局・向井氏)

5.テスト

初期システムのリリースにあたり、先行で開発を開始していた「脳卒中連携パス機能」を平成24年10月に仮稼働させて検証と修正を重ね、その結果を踏まえて「糖尿病連携パス機能」「健診・検査結果共有機能」の開発を進めた。その後、仮稼働開始の1年後の平成25年10月に本稼働を開始した。

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