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ピックアップ事例

ピカピカリンク(平成22年稼働)
佐賀県診療情報地域連携システム協議会(佐賀県)
0952-97-8286(ピカピカリンクヘルプデスク) 公式ホームページ

※平成29年3月時点
(ただし、登録患者数や参加機関数は、平成28年6月末時点の情報を掲載)

全体概要

対象地域 佐賀県全域
構築時の主な関係者 佐賀県
佐賀県医師会
関係医療機関
費用負担
※構築費用はデータ出力対応費を含む
構築費用: 126,881千円
<負担者>
・総務省
・開示施設
運営主体の運用費用: 18,492千円/年
<負担者>
・県
規模 参加患者数: 19,497人
参加機関数: 241施設
・開示施設 13施設
・閲覧施設 228施設
[平成28年6月末現在]
病病/病診連携以外のサービス 薬局との連携サービス、介護事業所との連携サービス(一部)、他医療情報連携ネットワーク(アザレアネット)との連携サービス、地域連携パスの運用(一部)

概要

 ピカピカリンクは、佐賀県全域を対象としている医療情報連携ネットワークである。医師の地域偏在への対応や、複数の医療機関を受診する患者に対して切れ目なく質の高い医療を提供する目的で、総務省「地域ICT利活用モデル構築事業」(遠隔医療モデルプロジェクト)を活用して、医療情報連携ネットワークを構築、平成22年11月に稼働した。

地域の開示施設が様々なベンダの電子カルテやオーダリングシステムを導入しているため、ベンダを選ばない地域医療連携システムであるID-Link(株式会社エスイーシー、日本電気株式会社)を採用し、参加機関間の情報連携を実現している。一部の開示施設については、ピカピカリンクを電子地域連携パス(愛称はさがんパス.net)(以下、さがんパス.net)の運用、介護事業所との連携にも活用している。ピカピカリンクの運用により、医療の質の向上や地域医療連携の推進○○などの効果が上がっている。

図表:ピカピカリンク概念図
図表:ピカピカリンク概念図
出所:佐賀県診療情報地域医療連携システム協議会資料

特徴

ピカピカリンクの特徴は、佐賀県全域を対象とし、全ての二次医療圏において少なくとも1つの中核病院が開示施設として参加していることである。

また、運営体制も特徴的である。構築時や運用開始当初は関係機関の代表者で構成される運営体制であったが、運用開始後は開示施設の実務担当者を中心とする体制に見直したことで、医療現場の状況をふまえた具体的かつ迅速な検討が可能となった。これにより、医療現場から閲覧したいというニーズが高かったカルテ記事を共有することを決定し、2015年4月より一部の開示施設で共有を開始したところ、参加機関では好評であり、参加機関数の増加につながった。現在では、当該開示施設のアクセス情報の4割をカルテ記事が占めている。

 その他の運営体制の特徴として、普及推進やヘルプデスク対応を別の組織に委託している。運営主体の事務局は運営主体である「佐賀県診療情報地域医療連携システム協議会」会長の所属機関が担うことになっており、現在は中核病院である佐賀県医療センター好生館が担っている。中核病院が普及促進などに十分な時間を割くことが難しいため、普及促進組織が運営主体とは別に存在することで、参加機関の患者紹介先など、ピカピカリンクに参加してほしい医療機関に普及促進組織がアプローチするなど積極的な普及促進活動が可能な体制になっている。

成功要因

検討開始から2年弱、3回の正式会議を経て運用開始に至るなど、合意形成やシステム構築が効率的に進んだ。その成功要因は、先行して医療連携を開始していた病院の地域医療連携システムを採用し、県全体で統一プラットフォームで医療連携を行うことの重要性について検討当初に合意できたこと、小さい県のため交流がしやすく合意形成をしやすい地域であったことが挙げられる。

また、脳卒中の地域連携パスの電子化を実現、一部の関係機関において運用開始している。佐賀県医療センター好生館と同病院が管理病院となっている患者および白石共立病院など、ピカピカリンクの参加機関のうち脳卒中の地域連携パスに関わっている施設を対象に限定した範囲で運用を開始している。これにより、データの集約化や、患者の現在の状況の把握が可能になった。さがんパス.netはピカピカリンクとは別システムであるが、ピカピカリンクと連携することで患者基本情報も共有可能となっている。

 参加機関が増加した要因として、カルテ記事の公開が挙げられる。開示施設である佐賀県医療センター好生館が電子カルテ記事の公開を始めたところ、紹介状に書かれていない診療経過や検査結果の解釈が分かると閲覧施設から高い評価を受けた。実際、閲覧された情報の4割近くを占めるなど、カルテ記事は閲覧施設のニーズが高いことが判明し、これまで興味を示さなかった医師が参加するようになった。カルテ記事の公開は、参加機関を増やすために非常に有効である。

ネットワーク構築時の苦労

当初、開示施設は、モデル的に3施設から始めることを想定していたが、連携効果を最大化するため全二次医療圏の中核的な病院に開示施設として参加してもらうべきであるとの方針に急遽変更となった。設置完了までの期間が短かったことや、ゲートウェイサーバ費用の半額を開示施設に負担してもらう必要があったため、それぞれの中核的な病院に理解を得ることに苦労した。この点については、県・大学・医師会が連携し、各病院への説明を重ねたることなどにより解決が図られた。

運営主体からのこれから医療情報連携ネットワークを構築する方へのメッセージ

開示施設である佐賀県医療センター好生館が電子カルテ記事の公開を始めたところ、紹介状に書かれていない診療経過や検査結果の解釈が分かると閲覧施設から高い評価を受けた。実際、閲覧された情報の4割近くを占めるなど、カルテ記事は閲覧施設のニーズが高いことが判明し、これまで興味を示さなかった医師が参加するようになった。カルテ記事の公開は、参加機関を増やすために非常に有効である。

患者からの同意書の取得は、医師が自ら取得するより看護師や医療ソーシャルワーカーなど医師以外のスタッフが取得する運営体制を作ることができると格段に進む。開示施設である白石共立病院では、医療連携が必要な患者のほぼ全員分の同意を取得することを目指してそのような体制で取り組んでおり、効果を発揮している。

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