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ピックアップ事例

まめネット(平成25年稼働)
NPO法人しまね医療情報ネットワーク協会(島根県)
0853-22-8058 公式ホームページ

※平成29年2月時点(ただし、登録患者数や参加機関数は、平成28年6月末時点の情報を掲載)

全体概要

地域 島根県全域
構築時の主な関係者 島根県
費用負担
※構築費用はデータ出力対応費を含まない
構築費用: 434,000千円
<負担者>
・島根県
運営主体の運用費用: 235,090千円
<負担者>
・島根県
・参加機関
規模 登録患者数: 約29,264人
参加機関数: 769施設
・開示施設 151施設
※病院 32施設
診療所 51施設
薬局 68施設
・サービス利用施設
※病院 10施設
医科診療所 223施設
歯科診療所 9施設
訪問看護ステーション 36施設
介護事業所 317施設
検査センターなど 23施設
[平成28年6月末時点]
病病/病診連携以外のサービス ネット健診サービス、在宅ケア支援サービス、感染症デイリーサーベイランスサービス、非常時バックアップサービス

概要

まめネットは、島根県全域を対象としている医療情報連携ネットワークである。医師の地域偏在により、県西部や島嶼部の医師不足が課題であったため、地域医療提供体制の確保を目的として平成25年に稼働した。

まめネットは基本システム(ネットワーク基盤、サービス基盤、基本サービス)と連携アプリケーションサービスで構成されている。基本システムのサービス基盤はインターフェースを公開することで、特定のベンダに偏らず参加できる仕組みとなっている。また、医療機関のニーズに合わせて選択できる豊富な連携アプリケーションサービスが用意されている。

まめネットの運用により、退院する患者さんの診療内容や院内の検査結果が診療所と共有されるため、患者さんがかかりつけの診療所で継続した治療を受けやすくなる、かかりつけ医が病院で受けた診療内容を分かりやすい言葉で患者さんに説明することも可能となるため、患者さんの逆紹介に対する不安の軽減や信頼関係の向上につながるなどの効果が挙がっています。

図表:まめネットの概要
まめネットの概要
出所:しまね医療情報ネットワーク協会HP

特徴

県内病院の8割、診療所の過半数が参加するという高い参加率を実現している点が特徴である。各医療圏の中核病院のほとんどが参加し開示施設となっていること、診療所が開示施設となっていること、サービスの豊富さに加えて特定健診の請求データの作成、請求代行をする「ネット健診システム」や、感染症発生状況報告ができる「感染症デイリーサーベイランス」など、日常業務を組み込んだサービスが含まれていることが訴求ポイントの一つとなっている。

成功要因

島根県が中心となり、各圏域の中核病院や医師会、病院、診療所に対して医療情報連携におけるネットワーク活用の有用性について共通認識を持てるよう働きかけた。この背景には、出雲圏域で構築したネットワーク「医療ネットしまね(当初は12医療機関が参加)」が運用開始後に、病診連携を推進するために出雲医師会が会員(約100医療機関)にクライアント認証ソフト(SSL通信)を無償配布したことで、多くの参加機関の参加を得ていたことが挙げられる。これにより、国や県の実証事業に積極的に参加して、ネットワーク活用の有用性を検証することが可能となり、これらの事業を行った約10年間を通じて関係機関との協力関係の構築やネットワーク活用の有用性が明確となったことは、島根県にとって支援しやすい環境にあったと言える。

図表:運用開始までのプロセス
日程 実施プロセス
平成14年9月 医療ネットしまね運用開始
遠隔画像診断・紹介状・予約のシステム稼働
平成17年 電子カルテを利用した感染症症候群サーベイランス実証事業実施
平成19年 周産期医療情報システム稼働
平成20年4月 特定健診システム稼働
平成21年8月 社会保障カード実証事業実施(PHR)
平成23年9月 NPO法人しまね医療情報ネットワーク協会設立
平成25年1月 まめネット運用開始
出所:しまね医療情報ネットワーク協会インタビュー結果より作成

ネットワーク構築時の苦労

医療圏を越えた全県単位で医療情報連携ネットワークを作るとなると、これまで交流があまりない医療機関を含め、広く理解してもらう必要があり、その理解を得ることに苦労した。

そのため、まずは各医療圏の中核病院に理解してもらうことに取り組んだ。島根県の場合は地理的状況や高齢化の進展により二次医療圏で医療が完結しない状況が増えること、また、ドクターヘリの導入により重症患者が二次医療圏を越えて動く状況になったことで、情報共有する必要性を具体的にイメージしやすい環境にあった。その後、島根県が医師会に赴き、理事会や会員などに説明を繰り返すことにより、事業内容への理解を得るとともに人間関係を作り、事業への協力が得られるようになった。中核病院が開示施設になることが決まった後は、他の医療機関が参加するメリットが大きくなるため、理解を得やすくなったように感じた。

運営主体からの
これから医療情報連携ネットワークを構築する方へのメッセージ

医療情報連携ネットワークが効果を発揮するには、スタート時点が肝心である。まめネットの経験から、中核病院の参加と行政の理解を得たうえで、中核病院、医師会、行政が参加する検討・運営体制を構築することが重要であると考える。また、初期の参加機関が多い場合は、他の医療機関が参加するメリットが大きくなるため、スタート時に一定規模の参加機関数を確保することも重要である。さらに、行政が財政面で後押ししてくれたことは大きな成功要因のひとつと考えており、行政の理解を得ながら進めていくことが大切である。

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